
「これってセクハラなのかな…



誰に相談すればいいの?
そんなふうに悩みながらも、一人で抱え込んでしまう方は少なくありません
本記事では、
セクハラ被害を受けたときにどんな行動を取ればいいのか
- 「信頼できる上司」
- 「社内の相談窓口」
- 「外部機関」
への相談方法と流れを、わかりやすく解説します。
無理に行動しなくても大丈夫。
知識として知っておくだけでも、いざという時の安心材料になりますよ。
カンタンな自己紹介
はじめまして。40代の自営業者です。
私は過去に、職場で深刻なパワハラ被害を受けた経験があります。
流れ
- 上司からパワハラを受ける
- 社内のコンプライアンス窓口と労基に相談
- メモにまとめて、証拠として提出
- 加害者は「降格」と「減給」の処分を受ける
この体験をきっかけに、ハラスメント対策や労働法について学び、現在はハラスメントに悩む方に向けて、実体験をもとにした情報を発信しています。
1. はじめに


1-1. セクハラ被害に「どう対応すればいいのか」悩んでいませんか?
職場や身近な場で受けた何気ない一言や行動に、
「あれ…?これってセクハラかも?」と感じたことはありませんか?
心のどこかで引っかかる感覚があっても、
「大げさに捉えてるのかな」「誰に相談したらいいのかわからない…」
と、自分の気持ちを押し込めてしまう方も多いはずです。
この記事では、そんなあなたの気持ちに寄り添いながら、「相談したい」と思ったときに、どんな行動をとればいいのか、どんな選択肢があるのかを、ひとつずつ丁寧にご紹介していきます。
あなたが安心して前を向けるよう、やさしく背中を押せる記事でありたいと思っています。
2. セクハラを受けたときにまず確認するべきこと


2-1. これはセクハラに当たるのか?判断基準を確認
セクハラかどうかの判断に迷ったら、まず大切にしてほしいのはあなた自身の感覚です。
- 「嫌だった」
- 「怖かった」
- 「傷ついた」
——その気持ちこそが、十分な理由です。
法的な定義では、「相手の意に反する性的な言動で、不快にさせたり、働く環境に悪影響を与える行為」はセクハラにあたります。
たとえ“冗談のつもり”や“親しみを込めたつもり”でも、受け取る側が不快に感じれば、それは立派なセクハラです。
2-2. 記録に残すことの重要性(日時・内容・場所・証拠)
被害を相談する前に、できる範囲で構いませんので、
記録を残しておく
ことをおすすめします。
- 日時や場所
- 誰に、どんな言葉を言われたか
- 周囲にいた人、目撃者
- 記録(メール、LINE、音声、メモなど)
このような情報があると、相談を受けた側も状況を把握しやすく、具体的な対策を取りやすくなります。
もちろん、すべてが揃っていなくても大丈夫です。
あなたが「辛かった」と感じたことが、何よりも大切なのです。
3. 信頼できる上司に相談する流れ


3-1. 話す前に準備しておきたい3つのポイント
上司に相談するとなると、
「どう話せばいいの?」「迷惑じゃないかな…」
と不安になることもあると思います。
でも、あなたが感じた苦しさは、“相談するに値するもの”です。
大切なのは、自分を守ること。
そのための一歩として、少しだけ準備をしてみましょう。
- 時系列を整理しておく
- 箇条書きでも構いませんので、できごとの流れを紙やスマホにまとめておくと話しやすくなります。
- どんな言葉が傷ついたかを書き出す
- 気持ちが混乱していても大丈夫。「こんな風に言われて、こう感じた」というメモがあるだけで十分です。
- 要望をまとめておく
- 「誰にも知られずに相談したい」「加害者とは関わらずに仕事を続けたい」など、自分の希望を明確にしておくと、対応がスムーズになります。
3-2. 相談時に意識するべき伝え方と注意点
いざ話すとなると緊張するかもしれませんが、無理にうまく話そうとしなくて大丈夫です。
できるだけ静かな場所を選び、「少しご相談したいことがあるのですが」と切り出せば、上司も真剣に聞いてくれるはずです。
話すときのポイントは、
- 「○月○日、□□さんからこういうことを言われて、不快に感じました」
- 「その日以降も似たようなことが続いていて、つらく感じています」
というように、
最重要
“事実”と“感じたこと”の両方を伝えること。
3-3. 上司が対応してくれないときはどうする?
もし残念ながら、上司が軽く受け流したり、「大げさだよ」と真剣に聞いてくれなかったとしたら…。
それは、あなたのせいではありません。
その場合は、
- 社内の相談窓口
- 外部の相談機関
など、別の道を選ぶこともできます。
4. 社内の相談窓口を活用する方法


4-1. 会社にある「相談窓口」の探し方
多くの企業では、セクハラやパワハラなどのハラスメント全般について相談できる
- 「相談窓口」
- 「コンプライアンス窓口」
が設けられています。



「そんな窓口あったっけ…?」



あります!安心してください
と思った方も、まずは会社の就業規則や社内イントラネットを確認してみてください。
人事部や総務部が窓口になっているケースも多いです。
社内に掲示板がある場合は、そこにポスターや案内が貼られていることもあります。
自分から聞きにくい場合は、信頼できる同僚に「相談窓口ってどこかにあるのかな…?」と軽く聞いてみるのもいいですね。
- 相談窓口に相談
- 事実確認
- 懲罰委員会が発足
- 懲罰が決定
という流れになります。
4-2. 匿名相談・内部告発の可否について



「名前を出すのが怖い…」



「加害者にバレたくない…」
と思うのは当然です。



僕もそうでした
でもきちんと企業は守ってくれます。守らなければ会社が労働局から厳重注意されますからね。
企業によっては、匿名で相談できる窓口や、第三者機関が運営する外部窓口を用意しているところもあります。
また、
内部通報制度(ホットライン制度)がある企業では、「通報者の情報は厳重に保護される」と規定されていることもあります。
もしも名前を出す必要がある場合でも、「この内容は加害者本人には伝えないでください」と事前に希望を伝えることが大切です。
あなたの安心を守る権利は、ちゃんとあります。
4-3. 実際のやり取りとその後の流れ
相談窓口に連絡すると、以下のような流れで対応されることが一般的です。
- メール・電話・専用フォームで相談内容を送る
→ このとき、簡潔で構いません。「セクハラに関することで相談したい」と伝えるだけで大丈夫です。 - 担当者から返信があり、面談日程を調整
→ 対面、電話、オンラインなど、形式は企業によって異なります。 - ヒアリング(面談)で詳しい内容を話す
→ 自分の希望(例:相手には知られたくない・部署を変えたいなど)もこの時点でしっかり伝えましょう。 - 対応策の提案・実施
→ 上司や関係部署との調整、加害者への指導、環境の改善などが行われます。 - フォローアップ
→ 状況の改善が見られたか、心身の状態などについて、定期的に確認が入ることもあります。



僕もメールで相談窓口担当の上司に連絡しました
無理に全てを話そうとしなくても大丈夫。
あなたの気持ちや不安に、少しずつ寄り添ってくれるような対応が理想です。
5. 外部機関に相談する場合の選択肢と手順


5-1. 労働局(総合労働相談コーナー)への相談手順
各都道府県にある「総合労働相談コーナー」は、セクハラや職場のトラブルについて無料・匿名で相談できる場所です。
法律の専門家が対応してくれるため、
「会社には相談しづらい…」という方におすすめ
です。
【相談の流れ】
- 厚生労働省の公式サイトで最寄りの相談コーナーを探す
- 電話 or オンライン予約(当日受付も可能な場合あり)
- 面談または電話で、セクハラの内容を伝える
- 必要に応じて、会社への指導やアドバイスが行われる
🔗 総合労働相談コーナー公式サイト:
https://www.mhlw.go.jp/general/seido/chihou/kaiketu/soudan.html



僕も実は、最初に相談したのは労働基準監督署でした
運が悪く労基の担当者がきちんと対応しなかったので、担当を変えていただくようお願いしたら親切なスタッフさんが対応してくださりました
担当が合わない場合は変えてもらうことも視野にいれましょう
5-2. 法テラスでの相談方法と料金
「法テラス(日本司法支援センター)」は、法律の相談を無料または低額で受けられる公的機関です。
セクハラのケースでは、
- 「この状況、法的にどう対応できるの?」
- 「慰謝料請求はできるの?」
といった相談が可能です。
【相談の流れ】
- 電話またはWebサイトで事前予約
- 弁護士との面談(対面またはオンライン)
- 状況整理・証拠確認・今後の対応をアドバイス
所得条件に応じて、無料相談や弁護士費用の立替制度も利用できます。
ひとりで悩まず、専門家に頼ってくださいね。
🔗 法テラス公式サイト:
https://www.houterasu.or.jp/
5-3. NPO・支援団体を活用する方法
- 「専門機関ってちょっと緊張する…」
- 「もっと気軽に話を聞いてもらいたい…」



たしかに
いきなり労働局や法テラスはハードルが高いかもしれません
そんな時に頼りになるのが、NPO法人や女性支援団体です。
最近では、セクハラ・性被害に特化した支援団体も増えていて、メールやLINEでの相談を受け付けているところもあります。
【活用のポイント】
- 匿名OK・予約不要の相談窓口もある
- 心理的サポートや心のケアをしてくれる団体もある
- 必要に応じて弁護士やカウンセラーにつないでくれる場合もある
中には、同じような経験をした女性がスタッフとして対応してくれる団体もあり、「わかってくれる人に話せる安心感」があります。
NPO法人 女性ネットSaya-Saya
東京を拠点に、ドメスティックバイオレンス(DV)や女性と子どもの支援活動を行っています。japan-women-foundation特定非営利活動法人 かながわ女のスペースみずら
神奈川県で、女性による女性のための相談を提供しています。夫婦問題、DV、セクハラなど、女性の悩みに詳しい女性弁護士との法律相談も実施しています。 mizura.jpNPO法人 フェミニストカウンセリング神戸
性暴力被害者の相談を受け付け、被害女性に寄り添ったサポートを提供しています。 onestop-hyogo.com性暴力被害者支援センター・ひょうご
専門的な研修を受けた相談員が対応し、必要な支援へとつないでくれます。 nakama-union.orgNPO法人 ハッピーウーマンプロジェクト
女性が本来持っている力を取り戻すことを目的に、ハラスメント、セクハラなどでお困りの方の相談を受け付けています。 happy-woman-project.net
「誰かに話してみたい」「自分の気持ちを整理したい」
そんな時は、ぜひ一度、こういった場所を訪ねてみてくださいね。
6. 法的措置を検討する場合の流れ


6-1. 弁護士に相談する際の準備
もしも被害が深刻で、「法的に動きたい」と考える場合は、弁護士に相談するという選択肢もあります。
でも、
- 「弁護士って敷居が高そう…」
- 「怒られないかな…」
と不安になる方もいるかもしれませんね。
大丈夫です。
まずは「話を聞いてもらうだけ」でもOKなんです。
【準備すると安心なもの】
- これまでの経緯をまとめたメモ(時系列で簡単に)
- 相手とのやりとりが残っている記録(メール・LINEなど)
- 自分がどうしたいのか(例:接触を避けたい・慰謝料請求したい)
相談の時は、「何から話せばいいのか分からなくて…」と正直に伝えてください。
弁護士さんは、あなたの状況に合わせて一緒に整理してくれます。
6-2. 被害届・訴訟の流れと注意点
法的措置には、
「刑事告訴(被害届)」と「民事訴訟(損害賠償など)」の2つの選択肢
があります。
どちらを選ぶかは状況によりますが、弁護士と一緒に進めていくことで安心感が生まれます。
【流れの一例】
- 弁護士に相談し、状況の整理
- 被害届を出す場合は、警察へ同行・相談
- 慰謝料請求などの手続き開始(必要書類の準備)
- 解決に向けた話し合いや調停、または裁判
ただし、手続きには時間やエネルギーがかかる場合もあります。
「今はまだ難しい…」と思うなら、無理をしないで。
法的措置は、いつでも検討できる“あなたの権利”です。



ちなみに僕は会社のパワハラ問題で、会社が注意だけで終わったことに腹を立てて労働審判を起こしますと言って、やっと本格的に懲罰委員会が問題解決に動き出した感じです
労働審判とは
労働審判とは、会社とのトラブル(解雇、残業代、ハラスメントなど)を裁判よりも早く・簡単に解決するための手続きです
裁判所で3回以内の話し合いをして、早ければ数ヶ月で結論が出ます
弁護士なしでもOKです
7. まとめ


7-1. ひとりで抱え込まないで。相談することは“権利”です
セクハラに悩んだ時、いちばんつらいのは「自分が悪いのかも…」と自分を責めてしまうことかもしれません。
でも、
本当に悪いのは、あなたを傷つけた言動をした相手
です。
相談することは、わがままではありません。
誰かに話してみること、助けを求めること、それはあなたに与えられた“正当な権利”です。
7-2. すぐに動けなくても大丈夫。できるところから始めましょう



「勇気が出ない…」



「もう少し自分の中で整理したい…」
そんな時もありますよね。
行動に移すのは、今じゃなくても大丈夫。
大事なのは、自分の気持ちを大切にすることです。
この記事が、あなたの中に「一歩踏み出す力」を少しでも届けられたなら嬉しいです。
あなたの味方は、ちゃんといますからね。