マンション管理士はやめとけと言われる原因・理由3つ│メリットも

マンション管理士はやめとけと言われる原因・理由3つ│メリット・デメリットも

「マンション管理士 やめとけ」と検索する人が増えています。



国家資格であるマンション管理士ですが、

「役に立たない」
「意味がない」

という声を耳にします。


では、本当にマンション管理士は役に立たないのでしょうか?


今回の記事でマンション管理士をやめとけと言われる理由と、メリット・デメリットをご紹介します。


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マンション管理士はやめておいた方が良い?



「マンション管理士 やめとけ」と言われる大きな理由は以下の2点です。

  1. マンション管理士の仕事自体は資格がなくても可能
  2. マンション管理士ではないと出来ない、いわゆる独占業務がない


じゃあマンションの法的な契約業務などは誰がするの?



マンション管理契約における法的な説明や契約締結は、管理業務主任者が行います。


不動産売買の仲介などの法的な説明や契約締結を行うことができるのは、宅地建物取引士です。


もちろん、管理業務主任者、宅地建物取引士のどちらも国家資格の一つです。


この法的な説明や契約締結こそが、独占業務と言われるものです。


業務独占資格、という言い方をすることもあります。


やっぱりマンション管理士は名前だけの意味の無い資格なのかな……。



いいえ、そう決めつけるのは早すぎます。


 ポイント
マンション管理士の資格試験の難易度は、管理業務主任者や宅地建物取引士よりも高いと言われている


独占業務では無いのになぜでしょうか?

理由は……

一言では難しいので項目ごとに少しずつ説明していければと思います。


本記事を読んで、「マンション管理士 やめとけ」が本当なのか。

一緒に考えてみましょう。

それでは、実際の仕事内容やメリット・デメリットを見ていきましょう。


マンション管理士はどんな仕事?



マンション管理士の仕事内容は簡潔に言うとこちらです。

マンション管理において発生した問題を解決するために、管理組合に対してアドバイスやコンサルティングをする業務


日本では、マンションごとに管理組合を設置することが義務付けられています。


マンションの管理組合に対するコンサルティング業務といえばわかりやすいですね。


具体的には、

  • 会計処理の指南
  • 運営コストの削減案
  • 建物の修繕方法、及び施工会社の提案
  • 災害への備え

etc…

思っていたより難しそうですよね?

マンション管理士とは法律、建物、設備に関する知識を幅広く有しており、その提案は多岐に渡ります。


マンション管理士、実はかなりの専門家なのです。

マンションの管理人とは異なる


マンションの管理人とは違う職業なので混同しないようにしましょう。

管理人のように現地の見張り、雑用を行う仕事とは異なるのです。


じゃあマンション管理士の活躍の場はどこ?


  • マンション分譲会社
  • 不動産コンサルタント会社
  • マンション管理組合の役員


などがマンション管理士の一般的な就職先です。

大事なことは、マンションの管理組合側をサポートするのがマンション管理士。


マンションの管理会社側に立つのが管理業務主任者。


このポイントを覚えてしまうと、マンション管理士がどのようなものか、わかりやすいですね。

マンション管理士という職業に就くことのメリット



マンション管理士という職業に就くことのメリット・デメリット。


そしてマンション管理士の資格を取ることのメリット・デメリットは意味合いが異なります。


「マンション管理士 やめとけ」と検索される理由に直結する部分なので詳しくみていきたいと思います。


マンション管理士という職業に就くことのメリットは以下の3点です。

  1. 高齢になってからでもできる
  2. やりがいがある
  3. 将来性がある

メリット①高齢になってからもできる


マンション管理士の資格を取得するひとの平均年齢は令和3年で48歳です。


つまり、高齢になってからでもできる仕事ということ。

マンションの管理組合と接していくことからも、ある程度人生経験を積んだ人の方がうまくいくのかもしれません。

メリット②やりがいがある


マンションの問題を解決する仕事です。

つまり困っている人がいるということ。

人助けの仕事であるため、やりがいは大きいです。

メリット③将来性がある


高齢化社会、戸建て離れが進み、マンションの戸数は年々増加傾向にあります。


となると必然的にマンション管理士の活躍の場も増えていくでしょう。

マンション管理士という職業に就くことのデメリット



マンション管理士という職業に就くことのデメリットは以下の3点です。

  1. 収入が高くない
  2. 社会的に認知されていない
  3. 費用を抑えるためにマンション管理士に依頼がこない


デメリット①収入が高くない


マンション管理士の平均年収は400万程です。

多いか少ないかの捉え方は人によりますが、前述したようにマンション管理士を取得する人の平均年齢は48歳です。

40代サラリーマンの平均年収は520万程。

専門的な勉強をしてまで就く職業にしては、現状では夢がありませんね。


やはり独占業務がないことが大きいのだと思われます。


デメリット②社会的に認知されていない


マンション管理士という資格自体、2001年にできたものです。

世間一般のマンション管理組合は、マンション管理士に依頼を出すかどうか、という選択肢に行き着いていない可能性すらあります。

デメリット③費用を抑えるためにマンション管理士に依頼がこない


マンション管理組合も、当然予算が無限にあるわけではありません。


今まで払っていなかった費用を捻出することは難しいのです。




マンション管理士として仕事に就くことのメリット・デメリットは以上です。


次にマンション管理士の資格を取得することのメリット・デメリットをご紹介します。

マンション管理士の資格を取得することのメリット



マンション管理士を取得することのメリットは、

 ポイント
不動産系の業務を行う上での補完的な知識が身につくこと。


マンション管理士には契約締結などの独占業務はありません。

しかし、法務や財務、設備などの幅広い知識があります。

そこで、おすすめするのがダブルライセンス

管理業務主任者、宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナー、行政書士。


不動産や法務に関する他の資格も取得するのです。

特に管理業務主任者と宅地建物取引士はマンション管理士資格試験と出題内容が似通っており、勉強内容も被る部分が多いです。

そのため管理業務主任者の取得者は、マンション管理士試験で免除される項目もあるそうです。


知識の補完的な資格として勉強をすれば、間違いなく役に立つでしょう。


独立して活躍することも夢ではありません。


ちなみにマンション管理士の資格を取ることのデメリットはありません

一生懸命勉強して得た知識は、いつかどこかで必ず役に立つからです。

マンション管理士の難易度



マンション管理士は知識の幅が非常に広く、取得が難しい資格の一つです。


令和4年の試験結果の概要はこちらです。

年齢受験者数(人)合格者(人)合格率(%)
20代以下96410110.5
30代185827014.5
40代281838013.5
50代350439811.4
60代30652538.3
合計12209140211.5
参考:令和4年度マンション管理士試験の結果について https://www.mankan.org/pdf/R04_goukakusyagaiyo.pdf



合格率は11.5%でした。

しかし過去には8%を下回る年もあるので、たまたま高かった年と見た方が良いでしょう。


合格者の平均年齢は47.8歳、最高齢は85歳とのこと。

やはり年配層に多い資格ですね。

勉強時間は500時間は取った方が良いとか・・・。


試験の出題範囲は法令、管理実務、建築設備と非常に幅が広いからです。



主な勉強方法は以下の3点。

  • 通信教育
  • 資格講座・スクール
  • 参考書や過去問

通信教育は例えばユーキャンさんでは月々3,980円×17回払いで、67,660円です。

参考:https://www.u-can.co.jp/

資格スクールでは、有名な資格の大原さんは35回受講のコースで115,000円ほど。

参考:https://mankan.dct-bf.com/tsugaku/oohara.html

もちろん、本屋さんやネットショップで参考書や問題集を購入し、自力での合格を目指す方法もあります。


しかし参考書は非常に分厚く、辞書のような厚さのものや、上下巻に分かれるものも……。


かなり専門的な分野なのでお金を払ってプロに資格取得をサポートしてもらうことも、決して高くはないと思われます。

おすすめの国家資格



マンション管理士以外にはどんな国家資格があるのしょうか?

今回は弁護士、税理士、公認会計士、司法書士、医師のような資格は除きます。

  • 働きながらの独学が可能
  • 独立や転職に役に立つ


という観点で国家資格をピックアップします。


行政書士
独立 ◎
転職 〇
難易度 高

行政手続きの代理業務など幅広い
 

社会保険労務士(社労士)
独立 △
転職 ◎
難易度 中

人事系の資格では特に信頼と実績のある資格
働き方改革など労働者の立場が強くなってきている昨今、労務の知識は需要が高い


ファイナンシャルプランナー
独立 △
転職 ◎
難易度 低~高

3級~1級まで
知識をどう使うかが問われる資格のため、ダブルライセンスとして持っていると有益


中小企業診断士
独立 ◎
転職 ◎
難易度 高

日本のほとんどの企業は中小企業
独占業務は無いが、明確な需要があるため重宝


登録販売士
独立 〇
転職 〇
難易度 低

第二類・第三類医薬品を販売可能
ドラッグストアなど店舗開業が可能
調剤薬局開業は別途資格が必要


介護福祉士
独立 ◎
転職 ◎
難易度 低

高齢化社会に向けて需要は増え続ける見込み


社会福祉士
独立 〇
転職 〇
難易度 中

ハンディキャップを抱える人をサポートする、通称ソーシャルワーカー
会社を立ち上げる人、フリーランスとして働く人も



調理師免許
独立 ◎
転職 △
難易度 低

経営は難しいが、ラーメン、喫茶店、専門店、好きなもので独立できる利点は◎
※開業に調理師免許が必要なわけではないが、飲食業という選択肢として記載

以上、

  • 働きながらの独学が可能
  • 独立や転職に役に立つ

という観点からおすすめの国家資格をご紹介しました。

難易度や独立転職の良し悪しの感じ方は人それぞれです。

あくまでも参考までに。

大事なことは、自分に合っている、将来なりたい自分に必要、ということではないでしょうか。

まとめ



マンション管理組合に対して問題解決のコンサルティングをするマンション管理士。


「マンション管理士 やめとけ」と検索される理由は、

マンション管理士ではないと出来ない、いわゆる独占業務がないから。

でした。

独占業務が無いと、仕事が少ない高収入は難しい、ということがわかりました。


しかし、悲観できないポイントは下記の2点。

  • マンションの需要増加に伴い、活躍の場は増える見込み
  • 業務独占資格とのダブルライセンスとして取得すると非常に有益


マンション管理士になることは現状、ハードルが高いでしょう。


しかしマンション管理士を取得すること自体は、仕事や生活の助けになることは間違いなさそうです。


弁護士や会計士のような職業も、ただ資格を持っているだけで仕事が途切れることなく舞い込むでしょうか?


やはりコミュニケーション能力や頭を駆使する、営業努力が必須のはずです。


どんな資格や知識も、使い方次第なのではないでしょうか。










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